エリーザ (Elisa)

2026/04/15

【イタリア映画】 Barbara Ronchi Diego Ribon Roschdy Zem

 ネタばれあり!!!


【あらすじ】 中流階級の平凡な家庭に育ったElisaBarbara Ronchi)は、姉KatiaRoberta Da Soller)を殺害し遺体を焼却した罪で、懲役20年の刑を宣告され、すでに10年服役している。犯行当時の記憶のほとんどを失っており、動機も不明だと主張する。
 しかし、フランスの犯罪学者AlaouiRoschdy Zem)と面会し、彼の研究に参加する中で、封じ込められていた記憶が徐々によみがえり始める。(作品の詳細
 


この物語は、更生施設内のバーでの仕事を含めた日常生活、ElisaAlaoui教授の対話、それによって引き起こされる過去のフラッシュバック、この3つを行き来しながら展開していく。行きつ戻りつしながら、視聴者はElisaや教授とともに、タマネギの薄皮を剥ぐように、事件の真相に近づいていきます。

大半がElisaと教授の対話で綴られ、言葉・沈黙・そして視線のやり取りが、作品のテンポを特徴づけています。が、Luca Bigazziによるロングテイクの映像や長い沈黙に、ちょいちょい居眠り…してた。 


何よりも驚いたのは、Elisaが収監されている更生施設で、スイスの山々に囲まれた大自然にあり、寝泊まりするのは2人用の小さなロッジハウス、そこにはキッチンなども設置されている。見渡す限り森林地帯が広がり、広大で開放的な施設ですが、社会と隔絶されたような場所ですね。 


自由な大自然とは裏腹に、Elisaは自分自身の中に閉じ込められている。母親に嫌われて育ったため、他人の顔色をうかがって生きるようになった。将来、社会復帰できることを心から願う父親(Diego Ribon)は、毎週施設に面会に訪れ、彼女に寄り添い続ける。娘が作ったじゃがいもニョッキに、舌鼓を打つパパ。 


Alaouiとの対話を通して、あるいは森の中を歩きながら、Elisaは真相の断片を手繰り寄せ、自身の内面へと旅をし、自分は何者なのか、本当は何を望んでいるのか、どのように自分を救うことができるのか、問い続ける。


意識的にも無意識的にも抑圧してきた、自らの罪と向き合い、これらを受け入れようともがく。苦痛や絶望に打ちひしがれつつも、自分を縛りつけていたものから、少しずつ解放されていく。そうしてElisaは、今、小さくも大きな最初の1歩を、踏み出したのです。

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