ネタばれあり!!!
【あらすじ】 1996年代、イギリスの片田舎にある男子寄宿学校スタントン・ウッドは、非行少年たちの更生施設だ。しかし財政難や政治的な圧力によって、崩壊の危機に瀕していた。校長のSteve(Cillian Murphy)と副校長Amanda(Tracey Ullman)は、少ない予算と人手不足と薄給の中で、日々奮闘している。
新学期の朝、Steveはいつものように早く校舎に向かった。その日は施設の所有者との重要な会合があり、また学校を取材するために呼ばれた、地元のテレビ取材班への対応で、張り詰めた空気に包まれた。追い打ちをかけるように、施設は売却され、半年以内に閉鎖されるという知らせが届く。
次から次へと起こるトラブルに追われ、Steveは疲弊しきっていた。それでも少年たちに寄り添い、彼らの未来を守ろうとするが、彼自身もある問題を抱えているのだった。Max Porterの小説Shyをもとに映画化。(作品の詳細)
Cillian Murphyの1人祭り。荒廃した施設を舞台に、校長を始めとするスタッフや生徒たちの、怒涛の1日を描いた舞台劇風の作品。Cillianって、話している時はもちろんなんですが、台詞のない時のほうが、より雄弁に語るんですよね。自責の念に苛まれ続け、痛みを麻痺させてもがき苦しんでいる。表面上は穏やかだが、何かが静かに崩壊していく。この役どころは、彼の十八番ですね。
オープニングから、ざわざわして落ち着かない。カメラの動きはほとんど止まらず、登場人物たちが花火のように現れ、とっ散らかっている。随所に出てくるタイムスタンプや、テレビ取材班がインタビューした、粗い画質のビデオクリップ、Steveが残している録音テープなど。
Cillian Murphyの1人祭り。荒廃した施設を舞台に、校長を始めとするスタッフや生徒たちの、怒涛の1日を描いた舞台劇風の作品。Cillianって、話している時はもちろんなんですが、台詞のない時のほうが、より雄弁に語るんですよね。自責の念に苛まれ続け、痛みを麻痺させてもがき苦しんでいる。表面上は穏やかだが、何かが静かに崩壊していく。この役どころは、彼の十八番ですね。
オープニングから、ざわざわして落ち着かない。カメラの動きはほとんど止まらず、登場人物たちが花火のように現れ、とっ散らかっている。随所に出てくるタイムスタンプや、テレビ取材班がインタビューした、粗い画質のビデオクリップ、Steveが残している録音テープなど。
断片的なこれらの映像を、リアリティあふれるドキュメンタリーのように編集して、作品の随所に織り込むという、二重構造をみせている。それがさらに、不穏な空気や嫌な感情を引き起こして、視聴者は翻弄されっぱなし。イライラして精神的にとても疲れます。
生徒の1人Shy(Jay Lycurgo)は、知性と感受性にあふれた少年だが、家庭や社会から見放されて心に深い傷を抱え、自分の脆さや自滅・暴力への衝動の間で葛藤している。本当は誰かに甘えたい、優しくしてほしい。そんな彼と対話を試みるSteveなんですが…。
彼は真面目で熱心な校長であり教師だが、かつて交通事故で少女を死なせてしまった、という大きな罪悪感を、心の底に抱えて生きている。この罪悪感や心の痛みを、薬とアルコールで押し殺しながら、まるで自らへの贖罪のように、少年たちを救おうと懸命に働いている。
けれども自分につきまとうこの罪悪感や、深刻な薬物乱用とアルコール依存を恥じて、そのことを誰にも打ち明けられない。一番ケアの必要があるのはSteve自身なのに、それを拒絶してしまっているんです。だから状況は、日々悪化するばかり。緊張とストレスで神経を擦り減らし、この日はもうギリッギリの崖っぷち。「Very very tired」
施設の精神科医でセラピストを演じたEmily Watsonは、温かさと共感力にあふれ、さすが精神科医だけあって、Steveの偽りの姿を見抜いていた。けれど悲しいかな、それ以上のことはできなかったのです。彼女は何とかしてあげたかったに違いありません。
それからSteveが最も頼りにしている教頭役のTracey Ullmanは、母性的な厳しさと深い愛情で、少年たちに寄り添う。彼女のブラックユーモアに、何度助けられたことか。彼女がいなかったら、この映画はあまりにも辛くてやり切れません。
SteveとShyは似た者同士のようにみえるが、決定的な違いがあった。Shyには自分の弱さをさらけ出し、他人に傷をさらけ出して痛みを解放する勇気があり、こちら側に引き返してきた。一方のSteveは心ここに在らず、かろうじて踏みとどまってはいるが、もはや限界を超えて、あちら側に一歩踏み込んでしまっている。
SteveとShyは似た者同士のようにみえるが、決定的な違いがあった。Shyには自分の弱さをさらけ出し、他人に傷をさらけ出して痛みを解放する勇気があり、こちら側に引き返してきた。一方のSteveは心ここに在らず、かろうじて踏みとどまってはいるが、もはや限界を超えて、あちら側に一歩踏み込んでしまっている。
最悪のシナリオしか想像できないラストシーンに、「ああ、やっぱりそうなのか」とガックリ、やるせない思いになる。そんな彼に駆け寄って、「全部吐き出していいのよ」「私が話を聞いてあげる」「話したくないならそれでもいい。ずっとあなたのそばに居るから」と、Steveを抱きしめたい気持ちで、胸がいっぱいになりました。泣







キリアン、セリフがない方が雄弁、、、、てそのとおりですね。
返信削除先日「決断するとき」を見たんですが、まさにそういう作品でした。
「決断~」にもエミリー・ワトソン出ていまして、そちらではこわ~~い修道院長。それがまたハマっていて(-_-;)
ラストシーンがうぅむ、、、という感じで、その後が心配過ぎです。
トレイシー・ウルマン、、、どっかで聞いた名前だ、と思ったら、アリー・マイラブでセラピストだった役者さんですね!
この映画、すごく見たくなりました。でもしんどそう、、、"(-""-)"
すねこすりさんへ
削除すごくしんどいです!とても良い作品でお勧めしますが、元気な時に観て下さいね。一度挫折してるんですよ。しんどい時には、観ちゃダメな作品でした。キリアンの行方に始終ドキドキハラハラさせられ、嫌な汗をかいた挙句の果てに、ラストがあれでしょ。理不尽で救われなくて泣きました。『決断するとき』kspacey.exblog.jp/33892119/ のエミリー・ワトソン、たったあれだけの登場時間で、助演俳優賞(銀熊賞)って凄すぎませんか。あのラストもハッピーな要素が1つもなかった…(ため息)、でも好きな作品です。