ピーキー・ブラインダーズ 不滅の男 (Peaky Blinders: The Immortal Man)

2026/03/29

【欧米映画】 Cillian Murphy Stephen Graham Tim Roth


 【あらすじ】 1940年。戦争が激化し、イギリスの都市が爆撃される中、元ギャングのTommy ShelbyCillian Murphy)は、田舎で静かに暮らしていた。彼の息子DukeBarry Keoghan)は、バーミンガムのギャングPeaky Blindersを率いている。
 Dukeは戦争に必要な物資を盗むことも厭わず、そのことがTommyを苛立たせ、かつての縄張りに姿を現すことになる。戦争物資の窃盗以上に悪質なのは、Dukeがナチスの工作員BeckettTim Roth)と取引をし、偽札を流通させてイギリス経済を崩壊させようとしていたことだった。(作品の詳細

  


Cillian Murphyの1人祭り。テレビドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』の映画版で、事実上の完結編になる。シーズン6は第1話で離脱してしまい、シーズン1の放送から数えると、9年もの歳月がたっています。復習する時間がないまま観ましたが、意外と記憶に残っているもので、懐かしい顔ぶれが、泡沫(うたかた)のように頭の中に、
現れては消えていきました。 


なんと言っても、Cillian Murphyが際立っておりましてね。人里離れた片田舎で、世捨て人のようにひっそり暮らしていたTommyに、スイッチが入った途端、往年の姿を取り戻した時の感動と言ったらありません。トレンチコートの裾をひるがえして闊歩する姿に、「われらの愛すべき闇の王、Thomas Shelby様が戻ってきた!」心が震える瞬間です。

 


ですが、テレビドラマには登場しない手相占い師Kaulo ChirkloRebecca Ferguson)との、お手軽なベッドシーンや、過剰なジプシー神秘主義のせいで、どこか冗長な作品になってしまいました。かつてTommy青年が、恋に落ちて関係を持った、今は亡きZelda Chirklo。Kauloは
Zeldaの双子の妹で、Dukeの叔母。だから身内として、TommyDuke父子の冷え切った仲を、何とか取り戻そうとしたいのは分かるが、この演出がNetflixではお粗末で、話になりません。

 



ピーキー・ブラインダーズの真髄は、傷ついた人間を深く掘り下げて描いていくところにある。2時間弱の映画にこれを要求するのは酷な話ですが、それでも決定的な何かが欠けていた。Polly GrayHelen McCrory)のような姐さんを登場させていたら、ピリッと引き締まっていたに違いありませんが・・・いいんです。

 


テレビドラマのオープニングに流れるテーマ(←音が出ます)は、
鐘の音が特徴的で、1920年代の英国バーミンガムのダークで緊張感のある雰囲気を、見事に表出している。耳から離れません。

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